オールドノリタケとは、1800年代の末から第二次世界大戦前後頃まで、
ノリタケカンパニーの前身である森村組と日本陶器で作られ
主にアメリカへ輸出された装飾品(花瓶、壷、陶製人形、置物、陶製化粧セットなど)と
テーブルウェア・ディナーウェアの総称です。
それらの製品群は、工業的に優れた技術力と伝統的な感性、
テクニックが融合した芸術作品として高い評価を受け、
現在では骨董愛好家から『オールドノリタケ』とよばれる人気の高いコレクターズアイテムです。
オールドノリタケは大きく2つに分類されます。
1つは1885年頃から1935年頃までにアメリカに輸出された日本的な商品を含む
アールヌーボーを中心とした西洋画風のグループ。
もう1つは大正末期頃から昭和初期頃の短い間に流行したアールデコのグループです。
アールヌーボーを中心としたオールドノリタケは、盛り上げ、一陳による細かな粒状の盛り上げ、
金盛、石膏型による技法(モールド)、エッチング、タペストリー、エナメル盛、転写技法など
特徴ある技法が使われています。
また、それらの技法以外にも、オールドノリタケのデザインのモチーフ、
構図が素晴らしい事、緻密で繊細な仕事による高い品格の製品である事も見逃してはなりません。